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人事制度のメッセージ性 【鈴木 泰大】
 先日、昨年人事制度を構築して、現在運用のお手伝いをしているお客様から
 昇格の際のアセスメントを作るご依頼をいただきました。
 最近では昇格や昇進についてのご相談が増えていますが、特に管理職への登用に
 関するお問い合わせが多いのは、厳しい経営環境の中で組織の核である管理職に
 対する周囲からの要求の高まりの現れでしょうか。

 管理職のアセスメントというと、能力適性試験や経営課題に関する論文と
 いったものが一般的ではありますが、前述のお客様では、会社の目指す姿や
 大切にしたい価値観を共有したいということで、経営数値や課題などだけでなく、
 企業理念やビジョン、新人事制度の中で明記している求める人物像について問う
 内容になりました。
 後日そのお客様のところに伺った際に、ある社員の方から「鈴木さん、
 試験出来ましたよ。これが大事だと思うところを覚えたらバッチリでした。
 改めて会社のことを考えることになって良かったです。」と目を輝かせながら
 お言葉をいただきました。

 管理職アセスメントの主な目的は、管理職になりえる人材かどうかの適性を
 見極めること、人材レベルを一定に担保することにありますが、一方で管理職に
 会社の期待や価値観を伝え、自身が組織の核であるという意識付けができる
 という効果もあります。
 前述のお客様ではまさにその効果が現れたのではないでしょうか。

 人事制度は組織のシステムとして一定のルールのもとに機能することが
 求められますが、他のシステムと異なり対象が「ヒト」であるために、
 固定的ながんじがらめのルールにしてしまうと、上手く運用できない場合が
 多々あります。
 人事制度を単なるルールとして捉えてしまうと、それはゆとりの無い機械的な
 「仕組み」となり、結果として処遇決定のみに使われ、最悪の時には
 あっという間に形骸化することさえあります。「ヒト」は「モノ」とは違い、
 それぞれに個性があり、一定の働きかけで多数に同じ動きを促すことはできない
 ということです。

 人事制度においては、「ヒト」が対象であるがゆえに、それを構成する一つひとつの
 要素に「意味」や「メッセージ」を持たせ、それを伝える運用をすることが
 必要なのです。弊社のセミナーにお越しいただくお客様からも人事制度が形骸化
 しているという話をよく聞きますが、その原因は人事制度にメッセージ性がない、
 もしくは薄れているということにあるのかもしれません。あるいは人事制度に
 メッセージが盛り込まれていても、その影響力は時間の経過とともに薄れて
 しまうので、なぜその形になっているのか、どういった意味があるのか、
 その意図は伝わらなくなってしまったのかもしれません。そういった意味では、
 前述の昇格アセスメントのように、定期的にそこにあるメッセージを考え直す
 機会も必要と言えるでしょう。

 弊社で人事制度を構築する際には、機能的であるということはもちろんのこと、
 そこにどのようなメッセージを込めるかを大切にしています。
 通常、人事制度は社内の一部の方が構築することになりますので、構築に
 関わった人が伝えたいメッセージは、残念ながら同じ温度で他の方には伝わりません。
 しかし、それらを考え共感する仕掛けを随所に持つことで、人事制度はより活きた
 ものとなると考えます。
 そういう意味でこれからの人事制度は、機能というドライな面と、人を対象と
 するがゆえに必要なウェットな面とのバランスを上手くとることが、ますます
 重要になってくるのではないでしょうか。
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[2010/11/26 11:30] | 人事制度 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
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