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恐怖心とリスク 【田中 雄】
 先日ある本を読んでいたら、ちょっとおもしろい内容のものがあったので
 今回はそのお話をしたいと思います。

 その内容とは、アメリカの親子の話で、子供(幼稚園児)が、ある日友達の
 A子ちゃんの家に遊びに行きたいと母親に尋ねたことから始まります。
 母親は友達の家に子供が遊びに行くのは全く問題ないのですが、A子ちゃんの
 家に行くのは反対したそうです。

 その理由は、A子ちゃんの家には護身用の銃があることをその母親は知っており、
 子供同士が遊んでいる時に何か事故でもあったら大変だと思う気持ちから
 遊びに行くのを許可しなかったそうです。

 その数日後、今度は護身用の銃などない、大きな庭とプールのある家に住む
 B子ちゃんから遊びの誘いがありました。今回の誘いには、母親は心よく
 子供をB子ちゃんの家へと送り出したそうです。

 ここで著者が指摘したのは、恐怖心とリスクの話でした。アメリカというと
 銃大国として有名ですが、アメリカには実際に約2億丁の銃があり、
 毎年銃で死ぬ10歳未満の子供は100万丁強あたりに1人で、年間だとおよそ
 175名だそうです。それに対して、アメリカには約600万個の家庭用プールが
 あり、溺死する10歳未満の子供は1万1000個あたりに1人の割合で、年間にすると
 550名にもおよび、プールで死亡する子供の確率(1万1000分の1)は、銃で
 死亡する子供の確率(100万強分の1)に比べておよそ100倍にもなるとのことです。

 今回のケースでは、拳銃というイメージからくる恐怖心がとても大きく、
 母親の子供を危険から守るという判断に大きな影響を与えた一例ですが、
 この恐怖心とリスクを混同してしまうことは、日常生活においても結構ある
 のだそうです。

 ちょっと前ではBSE問題(ものすごく恐ろしいが、めったに起きない)も
 それにあたるかもしれませんし、つい最近だと蒟蒻ゼリーによる幼児や老人の
 窒息による死亡事故(実際にはおもちによる死亡事故のほうが遥かに多い)が
 大きな話題となったことなども頭に浮かびます。

 この話を読んでいて私が感じたことは、私が日々行っている組織人事の仕事に
 おいても同じことが起こる危険性があるのではないかなということです。
 例えば、恐怖心とリスクを定性要因(恐怖心⇒感覚)と定量要因(リスク⇒発生確率)
 と置き換えた場合、人々の意見や感覚的な事柄に大きな影響を受けてしまい、
 実際の姿や本質的な原因を見定めることなく、感覚の赴くまま何の疑問も持たずに
 間違った施策を構築してしまうというようなことです。

 日常の生活はさておき、仕事においては、状況や雰囲気などに流されることなく、
 常にFact(真実)は何なのかという意識を持ち、冷静で客観的な判断ができる
 ことの重要性を再認識させられた気がしました。
  
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[2010/06/25 11:30] | 組織風土 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
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